こんにちは!shinです。
相場と向き合うにあたって、ダウ理論に関してだけは
絶対と言ってもいいぐらい知っとかないといけない理論です。
これを知らずして上昇トレンドが起きているとか言ってちゃダメです!
ライントレードをしている人もダウ理論を理解していないと
水平線を引くべきなのか、トレンドラインを引くのか判断できないと思います。
掘り下げると奥が深いのですが、
なるべく簡単かつ僕が意識している部分についてお話ししたいと思います。
ダウ理論とは
ダウ理論とはダウ平均株価でおなじみのチャールズ・ダウさんが提唱した理論で、
元々は株のチャートで使われていた理論なのですが、
FX、仮想通貨とチャートがあるものに全て当てはめることが出来る理論となり、
6つの基本原則から出来ています。
■ダウ理論6つの基本原則
- 価格は全ての事象を織り込む
- トレンドは短期・中期・長期の3つに分類される
- 主要なトレンドは3つの段階から形成される
- 価格は相互に確認される必要がある
- トレンドは出来高でも確認される必要がある
- トレンドは明確な転換シグナルが出るまで継続する ※ここが重要
あまりややこしく説明しても分かりにくいと思うので、重要視しているところ以外はざっくりと説明していきます。
①価格は全ての事象を織り込む
これについては、基本的に気にしなくてよし。
相場にはいろんな人が向き合っていて、
ファンダメンタル分析の人、テクニカル分析の人、
ギャンブル的な人、熱くなっている人、
単純に必要だから外貨に両替している人、
全ての人の思惑や行動が価格となって表れていますよってことです。
ただの定義というか説明みたいなものです。
どんな時も1つの理由だけで価格が決まっている訳ではなく、
全ての事象があるから今の価格になっているということです。
②トレンドは短期・中期・長期の3つに分類される。
これは、当たり前といえば当たり前の話で、
例えば長期の下降トレンドの中でも値段は上下しているので、
細かく見たら短期的には上昇トレンドも発生してるよねって話です。
もっとバイナリー的に言うなら
1時間足のチャートでは下降トレンドだったとして、
5分足チャートでは上昇トレンドが発生しているので
長期足のトレンドに乗ってLOWエントリーを狙いに行くみたいな話です。
基本的に短期足より長期足のトレンドの方が強いと考えてください。
③主要なトレンドは3つの段階から形成される
これもぼやっと理解してればとりあえずオッケー。
1つのトレンドの中にも
先行期、追随期、利食い期の順で動いていきますよということですが、
先行期が簡単に言うとトレンドの始まりになる部分です。
仮に上昇トレンドが発生するとして、
何かのきっかけでトレンドが始まると読んだ先読みに優れた人たちや
金融機関などの機関投資家が買い始めた時です。
その後、トレンドが始まったことを確認した人が
それを追いかけて買いが入ることを追随期。
そして、そのままトレンドが続き、
先行期に動いた人が利益を確定させるために売りを入れる時が、利食い期になります。
基本的にFXの一般トレーダーは追随期に順張りすることが多いですね。
俗にいうトレンドフォローってやつです。
これも突き詰めるとエリオット波動の話にも繋がるのですが、
初心者はとりあえず、ぼやっとでオッケー。
④価格は相互に確認される必要がある
これもざっくりでよし。
ドルが原因でトレンドが発生してるなら、
ドル円もユロドルも両方トレンドが発生してるよねーって話です。
ドル円しか動いていない場合は「相互」ではないので、
明確なトレンドかどうか微妙ですよねって感じでいいです。
⑤トレンドは出来高でも確認される必要がある
これも気にしなくてよし。
そもそもこれは株式では正確に分かるのですが、FXでは正確には分かりません。
少し意味は違いますが、
ボラリティ(値動きの変動幅)が低い時は
一般的に出来高が少ない=参加者が少ないということで、
その中でトレンドが起きても本物のトレンドかどうか微妙ですよね
っていう話に近いのですが、ざっくりでいいです。
⑥ トレンドは明確な転換シグナルが出るまで継続する
一番大事なのはこれです!!

これだけは確実に覚えてください。
これを理解していることで、
今が上昇トレンドなのか、レンジ相場なのか下降トレンドなのかが分かります。
そして、水平線が有効なのかトレンドラインが有効なのかが分かります。
まず、相場というのは
トレンドかレンジしかありません。
トレンド中でなければレンジ中だし、レンジ中でなければトレンド中です。
ただそれは、結果が出て(ロウソク足が確定して)から分かるものなので、
リアルタイムで見ている時は、予想しながら相場と向き合うことが大切です。
ではそれは何をもとに判断するのか。
ダウ理論の一番大切なところです。
上昇トレンドならば
前回の安値を下回らずに高値を更新している状態を意味します。
下降はその逆ですね。
文字では分かりにくいので図で見てください。

これは一番分かりやすい上昇トレンドの状態です。
そして、
安値を下回ったり、高値を更新しなかった時はレンジに入ったと判断します。
明確な転換シグナルというのはこの部分ですね。
「明確な」と言っているのは、
ロウソク足のひげではなく実体で転換シグナルとなっていることが必要です。

図で書くと簡単なのですが、実際はそんなに簡単ではなく
リアルタイムでは絶えず状況が変わり、
認識を変えていかなければいけません。

では実際のチャートも見てみましょう。

この画像は分かりやすい上昇トレンドと言えます。
大きく見れば安値は下回らず高値は更新していますよね?
全体像が見えてしまっているので簡単に分かりますが、
リアルタイムで相場を見ている時は
常に今どんな状態なのかを考えながら、見ていかなければいけません。
これがめちゃくちゃ大事です。
例えば、前回の高値を更新せずに
一時的に上昇トレンドが終わっているポイントがありますよね?
リアルタイムで言うとこんな感じ。

この時点では、上昇トレンドが終わったと判断します。

しかし、③のところで安値は切り下げず、
もう一度上がってきた時に、まず②の部分を超えるかを考えます。
一度高値更新に失敗しているので、
上昇トレンドは終わっていると
ダウ理論の定義としては判断していいのですが、
あくまでそれは定義であって、
だましの場合もありますし、教科書通りかどうかは分かりません。
しかし、
ここを超えなければ上昇トレンドが終わっている可能性は高くなります。
ただ、あくまで可能性が上がるだけで、相場に100%はありません。
常にどっち方向の可能性が高いのか、
レンジの可能性が高いのかを考え続けることが必要です。
そして、少し迷ったようなロウソク足(陰線、陽線の繰り返し)の後、
④のところで高値更新を狙ってますよね。
ここで、ただただ水平線だけを意識している方は、
ラインに来たといってエントリーをしがちですが、僕は基本的にしません。
というかこれだけ上目線の状態で水平線で勝負するなんてセンスないと思います。
ただ、FX的にもセンスがない人はいるので、実際に次の足は陰線を引いていますよね?

バイナリーで言うと次足の判定でエントリーしていれば勝っていたということになります。
しかし、こんな勝ちをカウントしていては勝ち続けることは出来ないです。
実際、その次の足で陽線、
そしてもう1本陽線を引いた時点で
上昇トレンドが続いていると判断した順張り勢が入ってきて大陽線をひいています。

その後、トレンドとして強くなかったのか、
抵抗線があったのかは分かりませんが、
一旦陰線をつけて下がっていきました。
このように後から見れば上昇トレンドとすぐに分かりますが、
リアルタイムでは常に考えながら向き合う必要があります。
闇雲に水平線で勝負しても勝てません。
高値も安値も切りあがっている→上昇トレンド
高値も安値も切り下がっている→下降トレンド
一定の高さで上がったり、下がったりしている→レンジ
そして、チャートというのはチャートパターンというのも存在します。
必ずそうなる訳ではありませんが、知っておいて損はありません。
そして可能であればどういう心理でそのような動きになっているかも考えるといいです。
僕が実際にエントリーする時は、
長期足ではどちらの方向が強いのか、
短期足ではどうなのか、抵抗線はあるのか、
チャートパターンは形成しているのか、
波形の周期はどうか、値幅はどのくらいか等を考慮した上でエントリーしています。
もちろんバックテストを取った形が当てはまってきたりもあります。
様々な要素から複合的に考えないといけません。
その辺りも書いてしまうと長くなりすぎるので、また別の機会にしたいと思います。
まとめ
実際にリアルタイムでダウ理論をあてはめながら
チャートを見ることは慣れれば出来るようになります。
しかし、ダウ理論だけで勝てるほど相場は甘くありません。
ただ、
ダウ理論を知らずに勝ち続けるなんて考えられません。
100年以上前に提唱された理論なのですが、
今でも使われているのには理由があります。
ダウ理論は基本中の基本です。
手法は色々とありますが、
ダウ理論をもとに環境認識をしっかりと行い、トレードに役立てていただけたらと思います。
質問等ございましたら、コメントやツイッターの方へお気軽にどうぞ。
次回は有名な酒田五法に触れたいと思います。
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