ボリンジャーバンドはまずこれを知るべき。

バックテスト関連


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さて、本日はボリンジャーバンドについてです。
むしろ自分自身今まで記事を書いていなかったということを、
最近気付きました。

僕もずっと使っているインジケーターなんですが、
他のボリンジャーバンドのことを書いている記事で、


なぜこれをしっかり書いてくれていないんだ?
これめっちゃ大事だろ!

っていうことがあるんです。

基本的なことになるのですが、
僕も勘違いしていたので、同じように勘違いしている方もいると思いますので、
今回はその点を主に書いていきたいと思います。

動画も取りましたので、YouTubeで見たい方はこちらです。

ボリンジャーバンドについて

ジョン・ボリンジャーさんが作ったバンドなので、ボリンジャーバンドという名前だそうです。
まぁ、僕レベルになるとジョンちゃん、shinちゃんの仲なのでジョンバンドって呼んでますよね。

嘘です。すいませんでした。


気を取り直してまずは計算式。

①標準偏差の計算式
√(n×n日間の終値の2乗の合計-n日間の終値の合計の2乗)÷(n×(n-1))
※nは期間
②ボリンジャーバンドの計算式
±1σ ⇒ n日の移動平均 ± n日の標準偏差
±2σ ⇒ n日の移動平均 ± n日の標準偏差 × 2
±3σ ⇒ n日の移動平均 ± n日の標準偏差 × 3

③価格がバンド内に収まる確率について
ボリンジャーバンドの±1σの範囲内に収まる確率 ⇒ 約68.3%
ボリンジャーバンドの±2σの範囲内に収まる確率 ⇒ 約95.4%
ボリンジャーバンドの±3σの範囲内に収まる確率 ⇒ 約99.7%

この辺はどこにでも書いてあることです。

ざっくり言いますと、
標準偏差というものを使って、標準と比べて現在の価格がどのぐらいかを表したもので、
さらにその計算式に合わせてバンドがエクスパンション(拡張)したり、
スクイーズ(収縮)したりします。

あとはそもそも、ジョンちゃんは順張りのために開発したということ。
しかしながら、逆張りに利用している人も多く、shinちゃんも逆張りに使っています。

大事なのは計算式を理解し、
どんな価格の動きの時にどんな形になるのかを知ることです。

ボラティリティが大きくなるとエクスパンションしていき、
ボラティリティが小さくなるとスクイーズしていきます。

ただ、一定のボラティリティで一方向に価格が動いていると、
±2σに価格が張り付いていきます。
トレンド時に起きる、通称「バンドウォーク」というものです。

いくら文字で読んでもなかなか理解出来ないと思いますので、
実際にチャートで確認したり、自分でエクセルなどで計算してグラフにしてみると分かりやすいと思います。



そして、一般的にボリンジャーバンドの期間は20で使っていることが多いです。
MT4のデフォルト設定も20ですよね。
推測ですが、日足で考えた時に週5日×4で約1ヶ月分を見ているのかなとか思っています。
あくまで推測です。

細かい話をし過ぎると長くなりすぎるので、
まず今回一番言いたいことのひとつを集中的にお伝えしていきたいと思います。


前述した③の価格がバンド内に収まる確率についてです。


これを信じるな!!!


むしろ忘れろ!!


思わず犬のうんこも禁止にしてしまいましたが、

この数字に惑わされたらダメなんですよ!

それを理解出来ずに僕は、
3σまで来たから、99.7%で収まるんだから逆張りしなきゃ!
ぐらいの気持ちでいて、まさにうんこのような失敗をしてきました。


めちゃくちゃ負けてから、おかしいことに気付いたのですが、
初心者の方はこの記事でどうか考えを改めて頂ければと思います。


難しい説明を出来るほど数学が得意ではありませんので、
ざっくりとお伝えします。

あとから、バックテストの数字も出しますので、
論より証拠が出ますので、最終的にそちらでご理解ください。


めちゃくちゃ簡単に言いますと、
標準偏差を出すにあたって、ボリンジャーバンドの普段使う期間20という数字では、
絶対数が足らないので、あてになる偏差では無いということです。


例を出してもう少し説明します。

相場高等学校という名前の高校があったとします。
略してS高。
このS高は全校生徒5000人のマンモス校です。

そのうち20人がテストを受けます。

その20人が受けたテストの平均点が、全校生徒の平均点になるでしょうか?

おそらくずれますよね。
平均と標準偏差は違うのですが、
これを偏差値に置き換えても同じことが言えると思います。

では過去に何万本とあるローソク足から20本だけ抜粋して、
果たして正しい平均というか標準偏差を出せるでしょうか?


そういうことです。


あくまで標準偏差の計算式を使っているだけで、
σ内に収まる確率というのは、一定以上の絶対数が無ければあてにならないということです。

数学的には正規分布に基づくそうですが、その辺を知りたい方はググってください。


それでは標準偏差があてにならないというバックテスト結果を出していきますね。

まず始めに±2σ、3σを終値が超えている確率は以下の通りです。

BB期間20
計算本数500,000本

計算本数:500,000本
終値が2σを超えている確率:11.90%(=2σ内に終値が収まっている確率89.10%)
終値が3σを超えている確率:1.11%
(=3σ内に終値が収まっている確率98.89%



あれ?確かに言ってた確率とは違うものの、そこそこ近い確率じゃん!
って思うかもしれません。

しかし、この状態の2σ、3σの数字というのはローソク足が確定してから決まるものですので、
リアルタイムでは足が確定するまで、終値に合わせて広がったり縮んだりします。

なので、これを元にエントリーは出来ません。
では、次からは終値が±2σ、3σを超えたら、
標準から外れているので次の足で逆張りをしてみるという場合の勝率を見てみます。

BB期間20
計算期間2010年~2020年

計算期間:2010年~2020年
条件:期間20のBB2σを終値が前足で超えてなくて現在足で超えていたら、次の足で逆張りエントリー
エントリー数:45132回
勝率:53.08%

BB期間20
計算期間2010年~2020年

計算期間:2010年~2020年
条件:期間20のBB3σを終値が前足で超えてなくて現在足で超えていたら、次の足で逆張りエントリー
エントリー数:7116回
勝率:54.9%

BB期間20
計算期間2010年~2020年

計算期間:2010年~2020年
条件:期間20のBB3.5σを終値が前足で超えてなくて現在足で超えていたら、次の足で逆張りエントリー
エントリー数:1831回
勝率:54.56%

以上のような結果になりました。

エントリー回数はもちろん2σが一番多くなるのですが、
勝率は2σ<3.5σ<3σの順となりました。

ここから分かることは、
3.5σまで終値が伸びた場合は、逆張りの勝率が若干落ちる。
ということは、トレンドが発生しているということです。


そもそもあてにならないとはいえ、標準偏差から外れるほどの価格変動があるっていうことは、
トレンドが発生している可能性が普通にありますよね。

相場を見ていればトレンドとレンジがあるのは理解出来ると思いますが、
このバックテスト結果から分かるざっくりとしたことは、

大きく価格変動した場合は、55%ぐらいで次の足で戻ってきて、
45%でそのまま伸びていくということです。


2σ内に収まる確率の約95.4%や、
3σ内に収まる確率の約99.7%って数字を必死に追ったところで無駄だというのが伝わりますかね。


あとバンドウォークを避けろって言いますが、
バックテスト的には別にそうでも無かったりします。

さっきまでは前の足で2σや3σを終値が超えていない時のみのエントリーでしたが、
次はとにかく2σ、3σを超えていたら、次の足で逆張りというエントリーの勝率を見てみます。

BB期間20
計算期間2010年~2020年

計算期間:2010年~2020年
条件:期間20のBB2σを現在足で超えていたら、次の足で逆張りエントリー
エントリー数:88014回
勝率:53.87%

BB期間20
計算期間2010年~2020年

計算期間:2010年~2020年
条件:期間20のBB3σを現在足で超えていたら、次の足で逆張りエントリー
エントリー数:8512回
勝率:54.86%

BB期間20
計算期間2010年~2020年

計算期間:2010年~2020年
条件:期間20のBB3.5σを現在足で超えていたら、次の足で逆張りエントリー
エントリー数:1918回
勝率:54.48%

以上のような結果となりました。

3σと3.5σについては、そもそも2回連続で超えることが少ないので、
ほとんど回数は変わっていませんし、勝率も若干落ちています。

ただ、気にするレベルでは無いと思います。
2回連続で超えるほど、勢いが強いからトレンドに繋がったものと、
2回連続で超えるほどの勢いだったから、逆張りや利確が入ったというのが、
結局増えたエントリー数の中で、起きて結果的にさほど勝率は変わらなかったのかなと予測が出来ます。


で、2σの方ですね。

エントリー回数は驚異の2倍近くになっていますね。
しかし、勝率はむしろ上がっています。


ここから何が分かるかと言いますと、
1回目の2σ超えよりもバンドウォーク中の逆張りのが勝率は若干高いということ。

ただ、もちろん追いかけてエントリーするのはダメですよ?

なので、もしシグナルなどを作る時に、
単純にボリンジャーバンドを使う場合は、
前足で2σを超えていないという条件はいらないかもねっていうことになったりもします。

当然、作るロジックにもよりますけどね!

でもしっかりと調べて数字を出して、
その事実を元に考えることで、相場の理解に繋がると思います。


だからやっぱり、バックテストを取るスキルは重要じゃないかなって思います。

では、最後に2種類のパターンの2σ越えの最大連勝数と最大連敗数、最大ドローダウン金額を取ってみました。

BB期間20
計算期間2010年~2020年
BB期間20
計算期間2010年~2020年

計算期間:2010年~2020年
条件:期間20のBB2σを終値が前足で超えてなくて現在足で超えていたら、次の足で逆張りエントリー
最大連勝数:14回
最大連敗数:12回
エントリー金額1000円での最大ドローダウン:894,350円


条件:期間20のBB2σを終値が現在足で超えていたら、次の足で逆張りエントリー
最大連勝数:17回
最大連敗数:12回
エントリー金額1000円での最大ドローダウン:994,650円

以上のような結果になりました。

口座残高は100万円から始めて1000円でのエントリーなのにボロボロですね(笑)

これを2010年から10年間やり続けるなんて地獄ですね(笑)

思わず地獄の画像を検索してしまいましたよ(笑)


いらない話は置いときまして、
この結果から分かるのは、2σだけを基準にした場合は最大連敗数は同じ。
でもその代わり、全ての2σにエントリーしていると勝率は若干高いけど、
最大ドローダウン金額が多くなるということです。
なので、やっぱりバンドウォークを追い続けるのは危険っていうのは一応正しいということですね。
ただ、期待値はバンドウォークを追い続けた方が高いんですけどね。


では、ボリンジャーバンドで僕自身は何を見ているのか。

人それぞれあるとは思いますが、
「環境認識」のひとつに使っています。

先ほどのバンドウォークで言うと、
短期的に標準偏差を超えた価格で上昇(下降)している=トレンドが発生している可能性が高いと判断出来ます。

そして、一旦トレンドと逆のローソク足が出現し、トレンドが収まる。
計算式的にこの動きでボリンジャーバンドの幅は広がります。
画像の矢印のところですね。

BB期間20
2σと3σを表示

あくまで一例ですが、
ローソク足が仮に見えなくてもボリンジャーバンドが広がったら、
トレンドと逆の動きのローソク足が出たな=一旦トレンドが収まった可能性があると判断出来ます。

もちろんトレンドの途中の中休みの可能性もあるので、鵜呑みにはしないでくださいね。

ただ、あてにはならないものの、期間20の標準偏差を上回って変動していたものが収まったので、
相場としてある程度の力を使ったという判断が出来ます。

事実この画像の場面ではそのままボリンジャーバンドはスクイーズ(収縮)していき、
トレンドは収まっていたということでした。

というか、ボリンジャーバンドはあくまで終値で計算しているので、
その形を見ればどんな相場だったのかがだいたい分かります。


つまり、
今の相場を視覚的に見れるものとして僕は使用しています。


ずっとレンジ状態なら、ボリンジャーバンドの2σと3σの間は小さく、
そして平行になっていきます。

そんな風に現在のボリンジャーバンドの状態から、今の相場を把握して僕は相場を見ています。

けっこうずっと出してると邪魔なんで、普段は自作のスイッチでオンオフしていますが。


よく、極めたらインジケータなんていらないよって言ってる方がみえますが、
確かに極めたらインジがなくても相場を把握出来ると思うので、いらないのかもしれません。

ただ、僕は今の段階ではあった方が把握しやすいので使っているという状態です。

今回はこれ以上細かいことを書きませんが、
だいたいの計算式を理解して、どんな動きでどんな形になるか、
そして、どんな時に逆張りに強いか、順張りに強いかを考えていくといいと思います。

まとめ

今回はボリンジャーバンドについて少し掘り下げてみました。

終値で計算されているので、足が確定するまではどこが2σになるのか分からない。
そして、そもそも標準偏差を出すには期間20ではきちんと出せないので、
95.4%という数字も関係ないということ。

その上で2σを基準にした時のエントリーも少しは理解して頂けたのではないでしょうか。

もっと勝率が上がる方法を教えろよという気持ちもあるかもしれませんが、
この基礎すら知らずに先に進めるとは思えません。

これを知ったうえで相場を見ながら自分なりの考えを広げていってください。
そこから、新しい条件をつけてバックテストでどうかを確かめる。

ダメだった時は何がダメでなのか。
そして、今回の検証のように数字を元にそのバックテストで分かることは何かを
考えていくことが相場の理解に繋がるのかなと思います。


やめるかもしれないと言いつつも、一応今もMQLのマンツーマン講義はやっています。
詳細等は下記の記事で書いてます。
やる気のある方はツイッターでご連絡ください。

それではまた次の記事で!

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